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大手スーパーで政府の備蓄米が登場
最近お米の値段がどんどん上がって家計に響いていますよね。昨年の同時期と比べて2倍近い価格で取引されているというデータもあり、主婦にとっては深刻な負担です。そこで政府は物価高騰を抑えるため、非常時用に備えていた政府備蓄米を特別に市場に放出する異例の措置に踏み切りました。通常の入札を経ない「随意契約」という形で、大量にお米を扱う大手小売業者に安く売り渡し、店頭で安価に販売してもらおうという作戦です。
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どの店で買えるの？販売を始めたお店たち
政府備蓄米を販売するお店は続々と増えています。たとえばスーパー最大手のイオンは約2万トンもの備蓄米を調達し、6月初旬から全国の店舗で順次販売開始予定です。早速6月1日には東京都内の店舗で5キロ税込2,138円で先行販売を開始予定、翌2日から千葉・名古屋・大阪の計4店舗に拡大しました。品川区の店舗では約6千袋を用意し、購入は一家族1袋限りとするなど、本格販売に乗り出す見込みです。
ディスカウント店のドン・キホーテ（パン・パシフィックHD）やスーパーのライフも契約に名乗りを上げ、5月末時点で政府から米の引き渡しが始まっています。さらにホームセンターのカインズやドラッグストア大手のサンドラッグも申し込み、コンビニではファミリーマートも1キロ400円（税別）程度での販売を計画しました（※ファミマは第一次申請では書類不備で不参加）。
また通販では、楽天グループと生活用品メーカーのアイリスオーヤマが5月29日にそれぞれネット販売を開始しましたが、開始直後に完売する盛況ぶりとのこと。
アイリスオーヤマは自社サイトで5キロ税込2,160円（別途送料）で予約販売を行い、お一人様1点限り・月1回までという制限付きながら即完売したようです。
翌5月31日には予定を早めて仙台市と千葉県の直営店で店頭販売を開始し、朝8時には整理券を配布して9時の開店と同時に売り出す対応を取りました。
首都圏ではオーケー(OKストア)が6月6日から横浜のみなとみらい店で販売を開始し、順次店舗を拡大予定です。
このように、大手スーパーからネット通販まで幅広い業者が参入し、政府米の販売がスタートしています。
お値段は？在庫は？気になる販売状況
肝心の価格は、多くの店で5キロ約2,000円（税込2,100円前後）と設定されています。
これは現在(2025年5月時点)の市販米よりかなり安く、家計には嬉しい価格帯です。例えばイオンは5キロ2,138円（税込）、アイリスオーヤマも5キロ2,160円（税込）で販売の見込み。
政府から卸される価格自体が60kgあたり税別10,700円（1kg約178円）と安価に設定されており、小売店も必要最低限のマージンに抑えているようです。
ただし在庫には限りがあるため、販売初日には即完売や長蛇の列も予想されます。
実際にアイリスオーヤマの通販分は瞬く間に売り切れ、店頭販売でも朝から整理券対応となりました。各店とも購入制限を設けており、「一家族1袋まで」「1日1袋まで」といったルールでできるだけ多くの家庭に行き渡るよう工夫しています。
イオンでも初回入荷分6000袋が品切れ次第終了となる見込みで、順次追加納品はされるものの、常に山積み在庫がある状況ではないようです。担当者によれば「週明けから他の地域でも販売開始し、順次流通量を増やしていく」とのことで、今後しばらくは小出しに入荷しながら販売が続く見通しです。早めに行かないと買えない可能性がありますが、無理をして遠方の店舗まで探し回っても在庫切れ…ということもありえます。
味は大丈夫？備蓄米の品質と風味
「安いのは助かるけど、備蓄米って味は平気なの？」と心配になりますよね。今回放出されているお米は、主に数年前に収穫されたお米（古米）です。収穫後時間が経ったお米は水分が抜けて乾燥し、炊いたときの香りや甘みが新米より落ちると言われます。実際、農林水産省が用意した2021年産（約3年前の「古古古米」）の試食では、多少硬めの食感だったとの指摘もありました。しかし、小泉農水大臣自ら複数年産のおにぎりを食べ比べ「古米でもおいしくいただけます」と太鼓判を押しています（報道陣向け試食会より）。
プロの米食味鑑定士による試食でも、「ツヤがあり普通においしいお米。古米特有のにおいも気にならない」という意外な高評価が出ていま。どうやら今回放出されたお米は保管状態が良く、品質に大きな問題はないようです。粒が小さかったり割れていたりといった劣化もほとんど見られず、しっかり粒立ちしているとのこと。強いて言えば、新米に比べやや風味が穏やかなので、濃い味付けのおかず（照り焼きやカレーなど）と合わせると違和感なくいただけそうですね。
とはいえ、新米の香りや粘りが大好きなご家庭だと「やっぱりいつもの銘柄米がいい」という声もあるでしょう。味にこだわる場合は無理に飛びつかず、今の家庭の在庫がなくなって値段が落ち着くのを待つ手もあります。一方、「多少味が落ちても家計優先！」という場合は、炊き方を工夫すれば十分おいしく食べられます。古いお米は30分以上浸水させてから炊いたり、水加減を気持ち多めにしたりするとふっくら仕上がるとのこと。
賢い買い方は？焦らず冷静に、上手に活用しよう
政府備蓄米は魅力的な値段ですが、主婦の皆さんには冷静な対応がおすすめです。安いからといって早朝からお店に行列したり、販売店を探して遠出したりするのは考えもの。
ガソリン代や時間をかけて探し回ると、せっかく節約になっても本末転倒ですよね。販売は今後も順次広がり、対象も大手以外の中小スーパーや米屋さんまで拡大していく見通しです。実際、政府は5月30日から中小の業者向けにも新たな枠組みで申請受付を始めました。ですから「たまたま近所で見つけたらラッキー」くらいの気持ちで、いつものお買い物ついでにチェックする程度が良さそうです。特売日やチラシも確認し、買えるタイミングで1袋ゲットするくらいが賢いスタンスでしょう。
また、ネット通販を利用する場合は信頼できる公式ルートを選びましょう。楽天やアイリスオーヤマ公式通販など、今回の政府備蓄米放出に参加している大手のサイトで購入するのが安心です。フリマアプリや見慣れない通販サイトで「在庫あり！激安」などとうたう出品には注意してください。中には転売品や、政府米と偽った粗悪品の可能性も否定できません。公式ルート以外で妙に安値だったり不自然な売り方をしている場合は避けたほうが無難です。
何より、必要以上の買いだめは禁物です。精米後の米は風味が落ちやすいので、なるべく１ヶ月以内に使い切る量で購入することがポイントです。
各家庭が落ち着いて適量を購入すれば、市場全体のお米不足・高騰も徐々に緩和されていくはずです。おいしく無駄なく賢く使って、家計防衛に役立てたいですね。政府の異例の対策に振り回されすぎず、上手に活用してこの「令和の米騒動」を乗り切りましょう！
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